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ラピスラズリ
天然石の名前・由来辞典

ラピスラズリ(瑠璃)

Lapis lazuli 別名: 瑠璃(るり)、青金石
画像出典: Wikimedia Commons
群青〜紺青、金色のパイライト斑点
グループラズライトを主成分とする岩石(方解石・パイライト等を含む集合体)
モース硬度5〜5.5
主な産地アフガニスタン(バダフシャン)、チリ

ラテン語 lapis(石)と、ペルシャ語 lāžaward/アラビア語 al-lāzaward(青)の合成で「青の石」を意味します。最古の産地アフガニスタンのサル・エ・サング鉱山では7000年以上前から採掘されていたとされます。

なぜ「瑠璃」と呼ばれるの?

和名の「瑠璃(るり)」は、サンスクリット語 vaiḍūrya の音写「吠瑠璃(べいるり)」が縮まった語とされます。仏教で最も貴い七つの宝「七宝」のひとつに数えられ、経典にもたびたび登場します。

ただし経典中の「瑠璃」がラピスラズリを指すのか、ガラスや別の青い石を指すのかは文献によって解釈が分かれます。もうひとつの和名「青金石(せいきんせき)」は、青い石の中に金色の粒(黄鉄鉱)が散る見た目をそのまま表した名前です。

日本の色名「瑠璃色」も、この石の深い青に由来しています。

どのくらい硬い?

モース硬度 5〜5.5傷つきやすい
5〜5.5

2.5
硬貨
3.5
ガラス
5.5
水晶
7
ダイヤ
10

モース硬度は「傷の付きにくさ」の目安です。自分より硬いものには傷を付けられます (例: 硬度7の石は、硬度5.5のガラスでは傷つきません)。割れにくさ(靭性)とは別の指標で、硬くても衝撃で欠けることはあります。

ラピスラズリの見た目と見分け方

濃い群青が最上とされ、白い方解石の斑や筋が少ないほど評価が高くなります。金色に光る黄鉄鉱の粒が散る様子は夜空の星に例えられ、適度に入るものは好まれます。

不透明で、磨くとやわらかな樹脂状の光沢が出ます。染色品は色が均一すぎたり、割れ目の内側だけ色が濃く溜まっていたりするため、拡大して観察すると気付けることがあります。

乾いた白い布で強くこすったとき、青が移るようなら染色を疑ってください。

ラピスラズリはどこで採れる?

📍 アフガニスタン(バダフシャン)📍 チリ📍 ロシア📍 ミャンマー

最も有名な産地はアフガニスタン北東部バダフシャン地方のサル・エ・サング鉱山で、7000年以上前から採掘されてきたとされます。標高の高い険しい山岳地帯にあり、現在も伝統的な手掘りに近い方法で採掘されています。

ほかにチリ、ロシア(バイカル湖周辺)、ミャンマーなどでも産出しますが、チリ産は白い方解石が多く混じる傾向があり、濃い青一色の高品質品はアフガニスタン産が中心です。

歴史・文化的背景

古代エジプトではツタンカーメンの黄金マスクの象嵌に使われ、メソポタミアのウルの王墓からも装身具が出土しています。中世以降は粉末にして「ウルトラマリン」と呼ばれる最高級の青色顔料となり、フェルメールの絵画など名作の青に用いられました。

当時は金よりも高価とされた時期もあります。

古代エジプトでは「天の石」として神聖視され、副葬品や護符に用いられました。メソポタミアでは王墓の装身具や円筒印章の材料となり、シュメールの文学作品にも登場します。

日本にもシルクロード経由で伝わり、正倉院宝物に瑠璃製品が納められています。ヨーロッパでは中世から19世紀にかけて、粉末が「ウルトラマリン」という最高級の青色顔料として使われ、絵画で聖母マリアの衣を描く色として特別に扱われました。

ラピスラズリと間違えられやすい石

「ラピスラズリ=瑠璃」ですが、色名の「瑠璃色」は石ではなく色を指すため、文脈によって使い分けられます。青い鉱物としてはソーダライトやアズライトが外見の似た存在ですが、ラピスラズリは金色の黄鉄鉱の粒と白い方解石が混じる点で見分けられます。

また安価な製品では、白いハウライトなどを青く染めたものが「ラピス」の名で流通することがあります。

よくある質問

瑠璃とはどんな石のことですか?

瑠璃はラピスラズリの和名です。語源はサンスクリット語 vaiḍūrya の音写とされ、仏教の七宝のひとつに数えられてきました。深い青を特徴とし、日本語の色名「瑠璃色」もこの石に由来します。

瑠璃色とラピスラズリは同じ意味ですか?

厳密には異なります。ラピスラズリは鉱物(正確には複数の鉱物からなる岩石)の名前、瑠璃色はその青を写した色名です。「瑠璃」単独では石を指すことが多く、「瑠璃色」と言えば色を指すのが一般的です。

なぜ金色の粒が入っているのですか?

金色の粒は黄鉄鉱(パイライト)という鉄の硫化鉱物です。ラピスラズリは単一鉱物ではなく、青いラズライトに方解石や黄鉄鉱が混ざった岩石なので、これらが同居しています。金色の粒は夜空の星に例えられ、好まれることもあります。

基本データ

和名
ラピスラズリ
英名
Lapis lazuli
別名
瑠璃(るり)、青金石
鉱物グループ
ラズライトを主成分とする岩石(方解石・パイライト等を含む集合体)
群青〜紺青、金色のパイライト斑点
モース硬度
5〜5.5
主な産地
アフガニスタン(バダフシャン)、チリ、ロシア、ミャンマー

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更新日: 2026-08-13