
ローズクォーツ(紅水晶)
英名は「バラ色の水晶」の意。和名の「紅水晶」も同様の発色を表したものです。
なぜ「紅水晶」と呼ばれるの?
和名は「紅水晶(べにすいしょう)」。水晶のうち淡い紅色を帯びたものを指す、色をそのまま写した名前です。
英名 Rose quartz も同じ発想で、バラの色にたとえたものです。日本では単に「ローズクォーツ」と呼ばれることが多く、和名が使われる機会は多くありません。
同じ紅色系でも、より濃く透明な結晶は別に「ピンククォーツ」と区別されることがあります。
どのくらい硬い?
モース硬度 7・日常使いに耐える2.5
3.5
5.5
7
10
モース硬度は「傷の付きにくさ」の目安です。自分より硬いものには傷を付けられます (例: 硬度7の石は、硬度5.5のガラスでは傷つきません)。割れにくさ(靭性)とは別の指標で、硬くても衝撃で欠けることはあります。
ローズクォーツの見た目と見分け方
淡いピンクから、やや濃い桃色まで幅があります。ほとんどが半透明から不透明で、色を生んでいる微細な内包物が光を散らすため、澄んだ透明にはなりません。
塊状で産出することが多く、明瞭な結晶形を示すものは稀です。内包物が放射状に並んだものをカボションに磨くと、六条の光の筋が現れる「スタールーズクォーツ」になることがあります。
ローズクォーツはどこで採れる?
ブラジルのミナスジェライス州が代表的な産地で、大きな塊で産出します。マダガスカル産は色が濃く安定した品質で知られます。
ほかに南アフリカ、インド、アメリカ(サウスダコタ州)などでも産出します。結晶形をとった稀少な「ローズクォーツクリスタル」はブラジルの一部産地からのみ知られ、通常の塊状品とは扱いが異なります。
歴史・文化的背景
古代ローマ・エジプトで美容や装身具に用いられた記録があり、ローマでは印章石にも使われました。発色は微量のチタン・マンガン・鉄を含む微細な結晶構造によるもので、塊状(マッシブ)で産出することが多く、透明度の高い個体は希少です。
2021年から日本の10月の誕生石にも加わりました。
ピンク色の石として古くから装飾に使われ、メソポタミアやエジプトではビーズや装身具に加工されていたことが遺物から分かっています。柔らかな色合いから贈り物に選ばれることが多く、現代でも彫刻・ビーズ・インテリア用の原石として広く流通しています。
産出量が比較的多いため、天然石に触れる入口として手に取られることの多い石でもあります。
ローズクォーツと間違えられやすい石
淡いピンクの石には、モルガナイト(ベリル)、クンツァイト(スポジュメン)、ピンクオパールなどがあります。ローズクォーツは石英なので硬度7・劈開なしで、クンツァイトのような明瞭な劈開を持たない点が異なります。
またローズクォーツはほとんどが半透明〜不透明で、完全に透明で濃いピンクのものは稀です。透明な濃ピンクを名乗る安価な石はガラスや合成品の可能性があります。
よくある質問
ローズクォーツの和名は?
「紅水晶(べにすいしょう)」です。水晶の淡い紅色の変種であることを表しています。
なぜ透明ではなく濁っているのですか?
ピンク色を生んでいるのが微細な繊維状の内包物で、それが光を散乱させるためです。つまり色と濁りは表裏一体で、濁りのないローズクォーツはきわめて稀です。
色が薄くなることはありますか?
あります。ピンクの発色は紫外線と熱に弱く、日光に当て続けると退色します。しかも元には戻らないため、保管は日の当たらない場所が適しています。
スターローズクォーツとは何ですか?
内包物が放射状に並んだローズクォーツをカボション(丸磨き)に仕上げたとき、六条の光の筋が星のように浮かび上がるものを指します。ピンク色を生んでいる微細な繊維状の内包物が規則的に並ぶことで生じる現象で、すべてのローズクォーツに現れるわけではありません。光を一点から当てると確認しやすくなります。
基本データ
- 和名
- ローズクォーツ
- 英名
- Rose quartz
- 別名
- 紅水晶(べにすいしょう)
- 鉱物グループ
- 水晶(クォーツ)のピンク変種
- 色
- 淡いピンク
- モース硬度
- 7
- 主な産地
- ブラジル、マダガスカル、インド、南アフリカ
関連
関連の石
辞典一覧へ →更新日: 2026-08-13


