
ペリドット(橄欖石)
古フランス語 peritot に由来するとされますが正確な語源は不明です。アラビア語 faridat(宝石)からとの説もあります。
なぜ「橄欖石」と呼ばれるの?
和名は「橄欖石(かんらんせき)」。カンラン科の植物オリーブの実の色に似た緑であることに由来し、鉱物名としてはオリビン(olivine)とも呼ばれます。
宝石として扱われるものを特にペリドットと呼び分けます。英名 Peridot の語源は諸説あり、アラビア語で宝石を意味する faridat に由来するという説などが挙げられますが確定していません。
どのくらい硬い?
モース硬度 6.5〜7・日常使いに耐える2.5
3.5
5.5
7
10
モース硬度は「傷の付きにくさ」の目安です。自分より硬いものには傷を付けられます (例: 硬度7の石は、硬度5.5のガラスでは傷つきません)。割れにくさ(靭性)とは別の指標で、硬くても衝撃で欠けることはあります。
ペリドットの見た目と見分け方
黄緑からオリーブグリーン、濃い緑まで幅がありますが、必ず緑系です。鉄の含有量が少ないほど明るい黄緑になります。
複屈折が強く、透かして見ると裏側のファセットの稜線が二重に見えることがあり、これが見分けのひとつになります。内包物として黒い小さな結晶や、円盤状の「睡蓮の葉」と呼ばれる特徴的なものが見られます。
ペリドットはどこで採れる?
エジプトの紅海に浮かぶセントジョーンズ島(ザバルガット島)は古代からの産地で、「太陽の宝石」と呼ばれました。現在はアメリカのアリゾナ州、中国、パキスタン、ミャンマーなどが主要産地です。
パキスタン北部から産出する大粒で澄んだものは高く評価されます。マントル起源の鉱物であるため、石質隕石の中から見つかることもあります。
歴史・文化的背景
古代エジプトでは紅海のセント・ジョン島(ザバルガード島)で紀元前1500年頃から採掘され、「太陽の石」として崇められました。クレオパトラが愛したエメラルドの一部は実はペリドットだったとも言われます。
隕石(パラサイト隕石)の中に含まれる宝石として、宇宙からもたらされる唯一の宝石としても知られます。
古代エジプトでは紅海のセントジョーンズ島(ザバルガット島)が産地として知られ、「太陽の宝石」と呼ばれました。中世ヨーロッパでは教会の装飾に用いられ、ドイツのケルン大聖堂にある「東方三博士の聖遺物箱」の緑の宝石は、長くエメラルドとされてきましたが実際はペリドットであることが判明しています。
8月の誕生石です。
ペリドットと間違えられやすい石
エメラルドと取り違えられてきた歴史があるほか、緑のトルマリンやガーネットとも似ます。ペリドットは必ずオリーブグリーン系で、黄緑から濃い緑までの幅しかありません。
赤や青のペリドットは存在しないため、緑以外の色で売られているものは別鉱物です。またマントル由来で隕石中から見つかることもある珍しい宝石です。
よくある質問
橄欖石という和名の由来は?
オリーブの実の色に似た緑であることに由来します。鉱物名としてはオリビン(かんらん石)と呼ばれ、そのうち宝石質のものをペリドットと呼び分けます。
ペリドットに緑以外の色はありますか?
ありません。含まれる鉄に由来する固有の色で、黄緑から濃い緑までの幅はありますが、赤や青のペリドットは存在しません。緑以外で売られている場合は別の鉱物です。
エメラルドと間違われた歴史があると聞きました。
はい。ケルン大聖堂の聖遺物箱に使われた緑の宝石は長くエメラルドと考えられていましたが、後の調査でペリドットと判明しました。中世には両者が明確に区別されていなかったためです。
ペリドットが隕石から見つかるというのは本当ですか?
本当です。ペリドットの元になるかんらん石は地球のマントルを構成する主要鉱物で、太陽系の他の天体にも存在します。石鉄隕石の一種であるパラサイトには、金属の中に緑色のかんらん石が散りばめられており、宝石質のものはごく稀に加工されることがあります。
基本データ
- 和名
- ペリドット
- 英名
- Peridot
- 別名
- 橄欖石(かんらんせき)
- 鉱物グループ
- オリビン(カンラン石)の宝石質個体
- 色
- 明るい黄緑〜オリーブ色
- モース硬度
- 6.5〜7
- 主な産地
- パキスタン、ミャンマー、アメリカ(アリゾナ)、中国
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辞典一覧へ →更新日: 2026-08-13


