
ルビーのお手入れ
短時間の水洗いができます
日光で退色しにくい石です
内包物次第。避けるのが安全
塩を使った浄化ができます
硬度9で丈夫ですが、含浸・フラクチャー充填処理品は超音波・熱で充填材が抜けることがあります。
お手入れのポイント
コランダムの赤色種で、硬度9。地金・基本性質は丈夫ですが、市販の多くはフラクチャー充填(鉛ガラスやオイル)で見た目を改善した処理品で、これらは超音波・蒸気・熱で充填材が抜けて見た目が変わります。
処理の有無を購入時に確認し、含浸品は中性洗剤を薄めたぬるま湯で優しく。
どのくらい硬い?
モース硬度 9・非常に硬い2.5
3.5
5.5
7
10
モース硬度は「傷の付きにくさ」の目安です。自分より硬いものには傷を付けられます (例: 硬度7の石は、硬度5.5のガラスでは傷つきません)。割れにくさ(靭性)とは別の指標で、硬くても衝撃で欠けることはあります。
ルビーはどんな石?
ルビーは酸化アルミニウムからなる鉱物コランダムの赤色変種で、和名を紅玉といいます。赤の発色は結晶に取り込まれた微量のクロムによるもので、同じクロムが紫外線を受けて赤く光る蛍光を生むため、日光下で特に鮮やかに見えます。
コランダムのうち赤いものだけがルビーと呼ばれ、それ以外はすべてサファイアです。モース硬度9、劈開なし。
ミャンマー(モゴック)産が古くから最高品質とされ、タイ・スリランカ・モザンビークも主要産地です。
なぜルビーは水洗いできるの?
ルビー本来の性質はサファイアと同じで、硬度9・劈開なし・化学的に安定と、極めて丈夫です。問題は石そのものではなく処理にあります。
ルビーは内部にひびを含むことが多く、市場に流通する安価なルビーの相当数が、ひびに鉛ガラスやオイルを流し込んで透明度を高めた「フラクチャー充填処理」を受けています。充填されたガラスはルビー本体よりはるかに弱く、超音波の振動、スチームの熱、レモン汁程度の酸でも溶け出したり抜けたりします。
その結果、内部が白く曇って見た目が大きく損なわれます。無処理品なら超音波も使えますが、処理品では厳禁という、扱いが二極化する石です。
ルビーのお手入れ手順
- ぬるま湯に中性洗剤をごく薄めて溶かす
- 柔らかいブラシで石の裏側と爪の際を優しく洗う
- 真水でよくすすぐ
- 柔らかい布で水気を拭き取り、乾かす
保管方法
硬度9のため、ダイヤモンド以外のほぼすべての石を傷つける側になります。必ず個別の布袋か仕切りケースに分けて保管してください。
ルビー同士、あるいはサファイアとの接触でも細かい傷が入ります。充填処理品の場合は、熱と酸を避けることが保管上も重要で、暖房の近くや台所まわりでの保管は避けたほうが安全です。
やってはいけないこと
- 充填処理品への超音波洗浄・スチーム洗浄・加熱
- 酸(レモン汁・酢・強い洗剤)との接触
- 他の宝石との同梱保管(相手を傷つける)
- 宝飾修理時に石を外さずロウ付けすること
変色・曇り・ひびが出たときは?
内部が白く曇ってきた、あるいはひびが目立つようになった場合、充填されていたガラスやオイルが抜けている可能性が高いです。専門店で再充填してもらえることがありますが、無処理品と同等の価値には戻りません。
輝きだけが鈍った場合は裏側の皮脂汚れが原因のことが多く、洗浄で回復します。修理でサイズ直しなどを行う際は、加熱で充填材が抜けるため必ず石を外すよう依頼してください。
ルビーに多い処理と、お手入れへの影響
ルビーは加熱処理が一般的で、これは業界で認められた恒久的処理です。問題になりやすいのは鉛ガラス充填で、内部の割れにガラスを流し込んで見た目を改善したものです。
外見は美しいものの、耐久性は本来のルビーより大幅に劣り、価値も無処理品とは比較になりません。購入時に「無処理」「加熱のみ」「充填あり」のどれかを必ず確認してください。
この確認がその後のお手入れ方法を決定づけます。
ケア・保管のコツ
- 未処理品なら超音波も可、処理品は避ける
- 中性洗剤+柔らかい布で優しく
- 他のサファイア・ダイヤと擦れないよう個別保管
よくある質問
「鉛ガラス充填ルビー」は普通のルビーと何が違う?
内部のひびに鉛ガラスを流し込んで透明度を高めた処理品です。外見は赤く美しいものの、超音波・熱・酸で充填材が抜けて白く曇ります。耐久性も価値も無処理品より大幅に劣るため、購入時の確認が重要です。
ルビーは超音波洗浄できますか?
無処理または加熱処理のみなら一般に可能です。しかし充填処理品では厳禁で、充填材が抜けて見た目が損なわれます。処理内容が分からない場合は必ず手洗いを選んでください。判断がつかないときは安全側に倒すのが原則です。
ルビーとピンクサファイアの境目は?
どちらもクロムで発色したコランダムで、赤が濃いものをルビー、淡いものをピンクサファイアと呼びますが、境界は明確に定義されておらず国や鑑別機関で判断が分かれます。性質・お手入れ方法は同一です。
日光に当てても大丈夫?
問題ありません。むしろルビーはクロムの蛍光により、太陽光や紫外線を含む照明の下で赤みが増して見えます。退色の心配もないため、日光を避ける必要がある石とは対照的です。
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更新日: 2026-08-02


