ニッチッチ
さまざまな真珠
天然石お手入れナビ

パール(真珠)のお手入れ

モース硬度 2.5〜4.5
画像出典: Wikimedia Commons
水洗い
NG

水は使わず乾拭きのみ

直射日光
NG

日光で退色。暗所で保管

超音波洗浄
NG

振動で割れる恐れ。使用不可

NG

塩は表面を傷めるため不可

非常にデリケートな有機質の宝石。汗・化粧品・酸に弱く、使用後の乾拭きが必須です。

お手入れのポイント

炭酸カルシウムが主成分で酸に弱く、汗や化粧品、香水でも表面が曇ります。水洗い・塩・超音波・直射日光はすべてNG。

使うたびに柔らかい布で拭きます。

どのくらい硬い?

モース硬度 2.5〜4.5とても傷つきやすい
2.5〜4.5

2.5
硬貨
3.5
ガラス
5.5
水晶
7
ダイヤ
10

モース硬度は「傷の付きにくさ」の目安です。自分より硬いものには傷を付けられます (例: 硬度7の石は、硬度5.5のガラスでは傷つきません)。割れにくさ(靭性)とは別の指標で、硬くても衝撃で欠けることはあります。

パール(真珠)はどんな石?

真珠は鉱物ではなく、貝が体内で作り出す有機質の宝石です。アラゴナイト(炭酸カルシウムの結晶)の薄い層と、コンキオリンというタンパク質が交互に何百層も重なった構造をしており、この層で光が干渉することで独特の虹色の照り(テリ)が生まれます。

モース硬度2.5〜4.5は宝石の中で最も低い部類で、爪で引っかいても傷が付く軟らかさです。

なぜパール(真珠)水洗いを避けるの?

真珠がデリケートな理由は、主成分の炭酸カルシウムが酸に極めて弱いことに尽きます。人の汗は弱酸性で、着けたまま放置するだけで表面の層が少しずつ溶け、照りが失われます。

化粧品・香水・ヘアスプレー・果汁・酢はさらに強く作用します。塩は結晶が研磨剤のように働き軟らかい表面を削るため厳禁です。

超音波は層と層の間を剥離させ、直射日光と乾燥はタンパク質を劣化させてひび割れを招きます。真珠は「宝石の中で最も手入れの成否が寿命を左右する」といわれる所以がここにあります。

パール(真珠)のお手入れ手順

  1. 身に着ける前に化粧・香水・整髪料をすべて済ませておく
  2. 外したらその日のうちに、柔らかい布で全体の汗と皮脂を拭き取る
  3. 汚れが気になるときは、よく絞った柔らかい布で軽く押さえるように拭く
  4. 乾いた布で水気を取り、完全に乾かしてからしまう
  5. ネックレスは年に一度を目安に糸替えを検討する(糸は汗で劣化する)

保管方法

他の宝石と擦れないよう、必ず個別の柔らかい袋か専用ケースに入れます。硬度2.5〜4.5なので、ほぼすべての宝石が真珠を傷つける側になります。

密閉した金庫や乾燥剤の入った箱は乾燥しすぎてひび割れの原因になるため、適度に風の通る場所が適しています。ネックレスは吊るすと糸が伸びるため、平らに寝かせて保管してください。

長期間使わない場合でも、年に数回は空気に触れさせると乾燥しすぎを防げます。

やってはいけないこと

  • 水への浸け置き・入浴やプールでの着用
  • 塩・超音波洗浄・スチーム洗浄
  • 香水・化粧品・ヘアスプレー・除光液の付着
  • 直射日光の当たる場所での展示、乾燥剤との同梱
  • 酢・レモンなど酸性の食品が跳ねる調理中の着用

変色・曇り・ひびが出たときは?

表面の照りがなくなり白くくすんできた場合は、汗や化粧品の酸で最表層が溶けた状態です。軽度なら専門店の研磨で改善することがありますが、層は薄いため回数に限りがあります。

表面に細かいひびが入った、あるいは核が透けて見えるようになった場合は層が薄くなりすぎており、修復はできません。糸が黄ばんだり伸びたりしたら、切れる前に糸替え(ネックレスの組み直し)を依頼してください。

パール(真珠)に多い処理と、お手入れへの影響

市場の真珠の多くは、漂白や調色(染色)といった一般的な処理を経ています。これらは業界で広く認められた処理ですが、染色された真珠はアルコールや除光液で色が抜けることがあります。

また、コーティングで照りを補強した製品は、熱や溶剤でコーティングが剥がれるため、拭き取り以外の手入れは行わないでください

ケア・保管のコツ

  • 化粧・香水を付けてから最後に着ける
  • 使用後は必ず柔らかい布で皮脂・汗を拭く
  • 乾燥しすぎると割れるため乾燥剤の近くを避けて保管

よくある質問

真珠のネックレスはどう保管すればいい?

他の硬い宝石と擦れないよう個別の袋に入れ、平らに寝かせて保管します。吊るすと糸が伸びます。また極端な乾燥はひび割れの原因になるため、乾燥剤の近くや密閉ケースは避け、適度に風の通る場所を選んでください。

真珠を着けたままお風呂に入ってもいい?

避けてください。お湯と石けんは真珠の表面を溶かし、糸を急速に劣化させます。温泉の硫黄成分は特に有害です。入浴・シャワー・プールの前には必ず外してください。

汗をかいたあと、水で洗い流してもいいですか?

水洗いはしないでください。真珠本体だけでなく、通した糸が水を吸って伸び・切れの原因になります。正しい対処は、よく絞った柔らかい布で軽く拭き、そのあと乾いた布で仕上げることです。

曇ってしまった真珠は元に戻せますか?

軽度のくすみであれば専門店での研磨で改善する場合があります。ただし真珠層は薄く、研磨できる回数には限りがあります。核が透けて見えている状態まで進むと修復はできません。日々の拭き取りが唯一の予防策です。

関連

同じく水洗いできない石と比べる

💧水☀️日光〰️超音波🧂塩硬度
パール(真珠)今見ている石2.5〜4.5
マラカイト3.5〜4
ラピスラズリ5〜5.5
ターコイズ5〜6

更新日: 2026-08-02