ニッチッチ
和色

柿色

かきいろ

Persimmon orange

由来 熟した柿の実の色。
HEX#ED6D3D
RGB237, 109, 61
HSL16°, 83%, 58%
カテゴリ🇯🇵 和色

柿色は熟した柿の実の橙赤色で、染色名として古くから親しまれてきた色です。歌舞伎の定式幕(じょうしきまく:左から黒・萌黄・柿の三色の縦縞)の一色としても有名で、芝居の世界では特別な意味を持ちます。また、柿渋(柿の青果を絞った液)で染めた布の色を「柿渋色」と呼び、丈夫で防腐性のある実用染料として民芸品に使われてきました。鮮やかすぎず落ち着いた橙色のため、秋の装い・和の食器・暖色系の差し色として現代も人気があります。

なぜ「柿色」という名前なの?

熟した柿の実の色にちなむ色名です。橙色に赤みを加えた、深みのある暖色を指します。

ただし染色の世界では、柿の実ではなく渋柿から採る「柿渋(かきしぶ)」で染めた色を指すこともあり、こちらは茶色に近い落ち着いた色になります。文脈によって指す色が変わる点に注意が必要です。

柿色の歴史と作り方

柿渋は青い渋柿を発酵させて作る塗料・染料で、防水・防腐の効果があるため、和傘、団扇、漁網、木材の保護に広く使われてきました。柿渋で染めた布は「柿渋染め」と呼ばれ、丈夫で虫がつきにくいことから労働着に用いられました。

色名としての「柿色」は、こうした実用の色と、果実の鮮やかな色の両方を含んでいます。

こんな場面で使われる

  • 秋の和装・帯
  • 茶器・益子焼など民芸の釉薬色
  • 暖色系の差し色
  • 歌舞伎の引き幕の三色(黒・萌黄・柿)

秋の装いや季節の演出、和風のデザインに使われます。食品では焼き菓子や和菓子のパッケージに相性がよく、温かみを演出できます。

彩度が中程度なので、広い面積でも落ち着いた印象を保てます。

柿色に合う色・配色のコツ

生成りや白木の色と合わせると温かみのある和の配色になります。濃緑や墨色を差すと引き締まり、秋の装いにまとまります。

同系の山吹色や蒲色と重ねると秋のグラデーションが作れます。彩度が中程度なので広い面積でも落ち着きを保てます。

青系と合わせる場合は、彩度を落とした藍や納戸色が穏やかです。

柿色と似た色の違い

朱色より赤みが控えめで、橙に近いのが柿色です。山吹色は黄が強く、柿色より明るく見えます。

同じ柿由来でも「柿渋色」は茶色に寄った渋い色で、果実の色を指す柿色とは印象が大きく異なります。

よくある質問

柿色と柿渋色は違う色ですか?

違います。柿色は熟した柿の実の鮮やかな橙赤を指し、柿渋色は渋柿から採る柿渋で染めた茶色に近い落ち着いた色を指します。同じ植物由来でも印象は大きく異なります。

柿渋は何に使われてきましたか?

防水・防腐の効果があるため、和傘、団扇、漁網、木材の保護塗料として広く使われてきました。柿渋で染めた布は丈夫で虫がつきにくく、労働着にも用いられました。

柿色と朱色の違いは?

柿色のほうが赤みが控えめで橙に寄っています。朱色は鉱物の辰砂に由来する明るい赤で、より鮮烈な印象を与えます。

柿色はいつの季節の色ですか?

秋の色として扱われます。熟した柿の実が実る時期にちなみ、秋の装いや季節の演出に使われます。柿渋色は季節を問わず実用の色として使われてきました。

柿渋染めは今も使われていますか?

伝統工芸や染織の分野で現在も使われています。防水・防腐効果があり、和紙に塗った「渋紙」は型染めの型紙にも用いられます。近年は自然素材志向から見直されている染料でもあります。

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更新日: 2026-08-13