ニッチッチ
和色

小豆色

あずきいろ

Adzuki bean brown-red

由来 煮上がった小豆の色。
HEX#96514D
RGB150, 81, 77
HSL3°, 32%, 45%
カテゴリ🇯🇵 和色

小豆色は赤飯・あんこ・お汁粉に使われる小豆を煮た時の、くすんだ赤茶色を指す色名です。日常に密着した色のため早くから親しまれ、明治期以降は鉄道車両(旧国鉄の客車「小豆色」)の塗色としても採用されるなど、地味で実用的な暖色の代名詞となりました。彩度を抑えた落ち着いた暖色のため、秋冬の和装、和菓子のパッケージ、シックな民芸品などで活躍します。小豆色は、食材の名を冠する色名の代表格です。玉子色、抹茶色、栗色など、食に由来する色名は日本の色彩語彙に多く見られます。日々口にするものを色の基準にするという発想は、色が生活と地続きであったことを物語っています。

なぜ「小豆色」という名前なの?

穀物のアズキ(小豆)の色にちなむ色名です。暗く茶みを帯びた赤を指します。

煮る前の乾燥した小豆の色を写したもので、和菓子のあんこの色とは異なる点に注意が必要です。食材の色を色名にした、生活に密着した命名といえます。

小豆色の歴史と作り方

小豆は古くから赤飯や汁粉に使われ、赤い色に魔除けの意味があるとされてきました。祝い事に赤飯を炊く習慣はこの考え方に基づきます。

色名としての定着は江戸期以降とされ、「四十八茶百鼠」の流れで生まれた地味で渋い色調のひとつです。染色では蘇芳や茜に鉄媒染をかけて表現されました。

こんな場面で使われる

  • 和装の地色(特に秋冬)
  • 和菓子のパッケージ
  • 民芸品・茶器
  • 落ち着いた赤茶の配色

和装の地色、和菓子のパッケージ、落ち着いた雰囲気の和風デザインに使われます。彩度が低いため広い面積に使っても重くなりすぎず、生成りや黒と合わせると引き締まります。

秋冬の配色に適した色です。

小豆色に合う色・配色のコツ

生成りや黒と合わせると引き締まり、和菓子のパッケージなどで定番の配色です。金を差すと格式が上がり、深緑と合わせると秋冬らしくなります。

同系の蘇芳や栗色と重ねると落ち着いた濃淡が作れます。彩度が低いため広い面積でも重くなりすぎません。

小豆色と似た色の違い

蘇芳より茶みが強く、紫みが少ないのが小豆色です。栗色はさらに茶に寄り、赤みが薄れます。

えんじ色(臙脂色)は小豆色より鮮やかで赤みが強い色を指します。洋色ではマルーンが小豆色に近い位置にあります。

ただしマルーンは資料によって栗色寄りにも赤紫寄りにも解釈され、小豆色より色域が広い語として扱われる点に違いがあります。

よくある質問

小豆色はあんこの色ですか?

厳密には異なります。小豆色は煮る前の乾燥した小豆の色を指し、あんこよりも赤みが強く明るい色です。あんこの色を指す場合は「小豆餡色」などと呼び分けられます。

なぜ祝い事に赤飯を炊くのですか?

赤い色に魔除けの意味があると考えられてきたためです。小豆の赤で米を染める赤飯は、その象徴的な料理として祝いの席に定着しました。

小豆色とえんじ色の違いは?

えんじ色のほうが鮮やかで赤みが強い色です。小豆色は茶みを帯びて落ち着いており、より地味な印象になります。

小豆色に近い洋色はありますか?

マルーンやバーガンディが近い色ですが、小豆色のほうが茶みが強く彩度が低い傾向があります。えんじ色は小豆色より鮮やかな赤で、別の色として区別されます。

小豆色は和色ですか?

江戸期以降に定着した和の色名です。「四十八茶百鼠」と呼ばれる、茶系・鼠系の微妙な違いを楽しむ文化の中で生まれた色名のひとつで、食材を色名にした身近な例でもあります。

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更新日: 2026-08-13